山の唄(守れ権現)
作詞:北原白秋
作曲:中山晋平


1984年慶應義塾山岳部70周年記念総会式次第より引用

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「山の唄」は大正4年に慶應山岳会が設立された3年後に作られた会の歌である。
当時、経済学部の学生だった大竹荘介が会の歌を作るべく、大竹が小学生の時に
通っていた根岸小学校(台東区)で唱歌を教えていた中山晋平(依頼時は作曲家)
に頼んで作ってもらった歌である。
その際、中山は北原白秋に作詞を依頼し、出来上がったのが「山の唄」の歌詞である。
作詞者の言葉を以ってすれば「慶応山岳会の委嘱を受けて登山歌として作った」と記されている。
(岩波書店刊「白秋全集」第29巻P121)
また作曲者が大正8年に刊行した「山の唄」の楽譜の一隅において
「慶応山岳会のお頼みによってこしらえたものである」と明記してある。
「山の唄」の歌詞が完成したのは大正7年の6月であるが、その後、数年を経ずして
慶応山岳会は作詞・作曲を委嘱した両者にはもちろん関係者にも無断で会歌の題名を
「山の唄」から「守れ権現」に変えた形跡がないでもなかった。 
そのような振舞は、遺憾ながら近年までまかり通っていた。

(以上、登高会会報第27号P29本郷常幸氏寄稿「山の唄(守れ権現)」
および登高会会報第32号P10本郷常幸氏寄稿「慶応義塾山岳会の歌『山の唄』のこと」より抜粋)

大正8年6月発行の山の唄(守れ権現)の楽譜をアップしました。こちらをどうぞ。(2005/04/29)
なお、上記(1)とも(2)とも大きく違う曲です。
詳細は登高会会報の鈴木昌夫さんの記事(46−3と48−8)をご参照下さい。